●●と言う職種の経験はありますか?

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私は制作者ですが、たまに今回の題目のような質問されることがあります。

この質問は制作を検討されている方の一つの目安なのかも知れませんが、「その職種を経験しているから良いものが作れる、経験していないから良いものが作れない」と言う考え方はあまりあてにならない気がします。

経験と言う観点で物を考えていない

そもそも良いクリエイターは、モノづくりに対して●●職種の経験のありなしと言うセグメントをしていません。例えば、弁護士さんに何かのモノづくりを依頼された際、例え同業となる弁護士さんの案件を10以上の経験していても過去の事例からモノを考える訳ではありません。

新規の弁護士さんの内容により、過去の10件とは全く異なるものができる場合もありますし、もしかしたら過去のものに近い系統のものになるかも知れません。そのクライアントさんの理念、内容、商品、サービスで判断していて、過去の別の弁護士さんの案件からモノを考えていないので過去の経験は参考程度で良いのです。

たまに某職業の方で同業(競合)となるものばかりを意識している方がいます。サービス、価格からデザインの色、雰囲気までそっくりに作ろうとします。しかし、だいたいこの手のモノマネビジネスをする人は事業が成長しません。やることは常に後手にまわり、自分自身では考えることができない思考となり、本当の大事なユーザーのことを忘れているのです。

モノづくりに対してのスキル、ナレッジがあることは必須ですが、過去の同業の実績よりも、都度、思考の柔軟性とヒアリング力を持っていることのほうが大事なのです。思考の柔軟性とは、凝り固まった価値観ではなく、状況・内容に応じて新しい創造性を見出す力です。ヒアリング力は相手の話しを聞く力です。

我々は語弊があるかも知れませんが、その職業に対しての専門知識は広く浅くて良いのです。我々はフレームワークを作る専門家であり、コンテンツを作るのはクライアントさんだからです。

日本の職業数は約2万8千種類。

日本の職業数ってこんなにあります。例えば月20日間、毎日初めての職種の仕事を経験した人がいたとしても1ヵ月で20種類、1年で240種類、10年で2400種類低度なのです。毎日、新しい職業の仕事をやった人がいたとしても10年で全体の1/10も経験できないので、たいていの人が未経験の職種のほうが圧倒的に多いのです。

何を基準に制作(モノづくり)を考えるか。

マーケティングの概念。
例えば、ドラッカーもコトラーも松下幸之助も●●と言う職業に限定した話しはしません。書かれていることはすべての職業に共通した話しです。
人間の行動心理、AIDMAにしても、分析ツールとなる3C分析、コアコンピタンスにしても小売店も使えれば各業種の企業人も使えるツールです。

CSで有名なオリエンタル・ランド(ディズニーランド)やリッツ・カールトンにしても、有名なホスピタリティはテーマパークやホテル限定の話しではありません。
様々な職業に共通して応用できる話しです。

また、昔、仕事でサントリーの新波CEOを取材したことがあります。
新浪CEOと言えばハーバード大学のMBA取得、ローソンの会長から現在はサントリーのCEOになられた方です。経験のありなしが重要なファクターとなるなら、コンビニ経験のなかった新浪さんはローソンのCEOにはなってはいけなかったのです。

また、この時の話しで印象的な言葉があります。

「同じ職業で同じ結果になったとしても経営者のやり方は千差万別」

つまり、大事なことはその職業の経験のありなしではなく、マーケティングの知識のありなしです。さらに相手の事業内容を理解する思考の柔軟性とヒアリング力だと思います。
これがあることで、職業や製品が変わっても問題なく対応していけるはずです。

建築士がゲーム会社出身者に負ける出来事

私は過去に建築設計事務所でチーム設計職(設計士としての最高役職)を任されていましたが、設計士の中で建築設計の技術力や一番の吸収力があったのは建築士ではなくゲーム会社出身の人間でした。外から見れば建築士にゲーム会社出身の人間が建築設計で敵うわけないと思われがちです。

現実にも当初の立場では建築士が上でしたが、半年後の成果として、ゲーム会社出身の人間に建築士が設計を習うと言う構図になったのです。これは私たちが勝手に建築士が上と言う、頭を柔らかくすれば、新しいプロジェクトとしては何の根拠もない判断をしていただけで、最初から考えることを放棄していただけなのです。

だから考え方はいろいろですが、私は柔軟な考え方をしたいです。

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森 二朗
広告、パンフレット、Web制作のバリューサービスを運営しています。店舗から官公庁、企業様に至るまで様々なお仕事に携わっております。
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